◆ ピンホールカメラの魅力
「流れる時間と遊ぶ光」林敏弘氏の写真展に行ってきました。普段の散歩やサイクリングしているとき、偶然出会った光景をピンホールカメラで撮影した写真でした。光の柔らかな感じが疲れた体を癒します。
【作家からの一言】
約18年前に出逢ったピンホール写真に魅せられて、主に地元船橋を中心に都市と自然の調和をテーマに、銀塩モノクロームで作品を製作してきました。ピンホール写真には、普通のカメラにはない光の柔らかさや独特のフレア(光のにじみ)や近いところも遠いところも同じように写る特徴があります。露光に時間が掛かる分、普通のカメラより対象の時間の流れを写すことができます。その特徴が私の心の波長にあったらしく撮影を続けてきました。
さて、近年、デジタルカメラの急激な進歩により、それをピンホールカメラに応用することで、より簡易に機動性高くピンホール写真を撮影することが可能になりました。フィルムでは無理だった手持ちの撮影もできます。つまりピンホール写真の可能性が随分と広がりました。
私の作品の撮り方は「出逢い」です。シナリオが前もってあるわけではありません。家の近くを歩きだったり自転車だったり、そして旅先でも、偶然に出逢った光景に感じれば、素直に撮ります。そしてピンホールの特徴を生かして、光を遊ばせる、時を留める、ことを基本に撮り続けています。今回の展示ではその最近撮ったカラーのピンホール写真を中心に以前から撮りためていた銀塩モノクロームの作品も少し展示いたします。写真家 林 敏弘
【投稿日】2016年9月24日 【カテゴリー】活動日誌